コロナ禍においては、一人稽古をどのように取り組むかによってその精度が変わってくる。
「目標や理想の剣道を具体的にイメージしながら行なうことが大事」
と語る平尾泰教士に、一人稽古を行なうにあたっての具体的なコツについてうかがった
撮影=笹井タカマサ
翻訳= ボームガード・ペパイン
平尾 泰教士八段
目標を見据え、イメージする
私が行なっている一人稽古は、素振りが中心です。素振りは準備運動として行うものではないと思います。立派な稽古法の一つであり、対人稽古ができない中であれば、基本に返るという面でも大変に有効です。
とくに、こうして稽古が制限される時期が続いたことは、自分の剣道を見つめ直す、良い機会になったと思います。正しい剣道を目指そうとしても、知らず知らずのうちに、誰もがある「癖」が顔を出してきます。それを鏡で見るなどして、気付くきっかけになりました。対人稽古はできませんでしたが、今後に向けて修正をしていく面では大変為になる時期でした。
何事にも目標を意識して行なう必要があるのではないかと思います。試合・審査を控えている人であれば、当日をイメージしながら、もしくは「あのような面が打ちたい」といった理想をイメージしながら行なうことで、効果があがると思います。そして、そのイメージをより明確に・鮮明にしながら行なうとさらに良いと考えています。
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