稽古方法

構え。攻防自在

2020年4月20日

2019.5 KENDOJIDAI

構えは剣道の基本、正しい構えが攻防自在な体の運用と気剣体一致の完全な打突を実現する。だが、気がついているか。あなたの構えには修正すべき重大な問題があることを。見える構え(身構え)と見えない構え(心構え)、構えは永遠のテーマだ。

千変万化、攻防応変自由
常に攻撃を忘れず、捨て身で相手を圧する

濱﨑 滿(はまさき・みつる) 範士

昭和24年熊本県生まれ。PL学園高から専修大に進み、卒業後、警視庁に奉職する。全日本選抜剣道八段優勝大会優勝、全国警察官大会団体優勝、国体優勝、全日本都道府県対抗大会優勝、全日本選手権大会出場など。平成22年3月、警視庁を退職。現在、警視庁名誉師範、専修大学剣道部師範、日本大学医学部師範、三井住友海上火災師範、百練館師範。剣道範士八段。

身構え・気構え
正しい姿勢から正しい構えができる

 構えには目に見える身構え、目に見えない気構えがあります。構えが立派であれば、おのずと打突動作にも風格ができ、美しさのある一本を生み出すことが可能となります。

 構えの土台となっているのが姿勢です。姿勢は安定感があり、調和がとれていて、身体のどの部分にも無理がなく、いかなる相手の変化にも、適切かつ自由自在に対応できる永続性のあるものでなければなりません。正しい姿勢から正しい構えが生まれ、そこから合理的な動作が生まれます。

 剣道の技法は、構え→攻め合い→打突の機会と技の選択→有効打突→残心という流れがあります。よって立合において構えが充実していることが剣道の根幹であり、相手と五分五分の均衡をどのように打開するのかという方法が攻め合いになります。よい立合には均衡を打開するための攻め合いがあり、緊迫感があります。剣道は「剣先の語り合いが重要」と言われますが、剣先の効いた構えをつくることができなければ緊迫感のある語り合いはできません。

 私も時々、審査員をさせていただいていますが、審査で合格されている方は、おのずと周囲に与える雰囲気が違います。立礼を交わすときから動きに戸惑いや不必要な気負いがありません。高い段位になるにしたがって正しい剣道、強い剣道、高い水準の剣道が求められますが、見せかけだけの姿、形、構えでは審査員の心に響きません。



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