自分で作る道 連載

信仰の飛躍(クリストファー E・J ヤング)

2020年10月30日
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自分で作る道 :第三回 信仰の飛躍

*この記事はコロナの影響で剣道道場が中止になる前に書きました。
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私がカリフォルニアからテキサスに引っ越す前から、多くの人から「テキサスで剣道は人気がないだろう」、「自分の稽古するのは無理だろう」など、色々モチベーション下がるコメントをいただきました。テキサス州で道場を始めても、会員は入会しないし、入会したとしても長くは続かないだろうと。 テキサス州はアメリカで2番目に人口が多く、2,990万人以上の人口を抱えているにも関わらず、テキサス州全体で剣道をしている人は150人にも満たなかったのです。

正直なところ、道場を始めることでアメリカ剣道界の中でどう思われるのかという不安もありました。自分が住んでいたコミュニティ内で役に立つと証明したいと思っていましたし、必ずしも自分のやり方でなければいけないと思われるのも不安でした。どんな地域の道場でもうまく溶け込んで稽古ができると見せたかった自分もありました。

きっとその影響もあり、「テキサスで道場を始めるべきではない理由」を数え切れないほど考えました。時間がない。気力もない。新しい道場を始めることで責任を負いたくない。この地域の人たちのことを誰も知らないし、そもそも剣道をやりたいかわからない。練習場所もない。理由をベースに、行動しないことを正当化していました。いま思い返すと、自分が本当にやりたいことから逃げようとしていたのかもしれません。

2018年の始め、思いがけずプレイノ剣道道場について閃きを得ました。北米トヨタの副社長であり私のMentorそして恩師でもあるクリス・レイノルズ氏とのミーティングの最中でした。剣道だけではなく、私は幸運にもキャリアの中でもメンターに恵まれてきました。そして彼から学び続けたいという私の願いは、私がテキサスから移ってきたメインの理由でもありました。

レイノルズ氏との定例ミーティングの際、彼は私にこう聞きました。「テキサスはどう?充実している?」私の根っこは剣士なので、「はい!!」と答えようとしたのですが、なぜかその時は、思いついたことを言ってしまったんです。

「テキサスでの全ては順調ですが……剣道に関して以外は…ここには、トーランスと同じ剣道環境がないのです」。レイノルズ氏は私が2015年の世界大会前で数ヶ月警視庁で修行したいというお願いなど、私の剣道人生を全面的にサポートしてくださり、剣道が私の人生において大きな割合を占めることをご存知でした。

「それじゃ、ここプレイノに道場を作らないとね」との一言から始まりました。

そして彼は携帯を持ち出して、何をするかと思ったら彼の友人であるプレイノ市長に電話をかけ、プレイノ市内に新たな剣道道場の創設を検討して欲しいとお願いしてくれました。48時間以内に、私はプレイノ市の役員から連絡をいただき、いつ、どこで、どのようにして剣道道場を始めますか?という会話からすぐにプレイノ剣道道場の夢が始まりました。

第四回に続く

クリストファー E・J ヤング

1978年8月生まれ。トーランス剣道道場にて剣道を8歳で始める。カリフォルニア大学バークレー校(2000)とジョージタウン・ロースクール(2003)卒業。大学時代は筑波大学に留学し、筑波大剣道部入部。現在は北米トヨタ自動車のVice President、北米トヨタコネクテッドのGeneral Counsel. 世界剣道選手権大会には1997年(京都開幕)で初出場、2015年に開幕された16回世界大会まで7大会連続で出場、団体戦二位(2回)・三位(3回)・個人戦ベスト8(2回)・敢闘賞(7回)を記録した。剣道教士七段。

翻訳 = 佐藤まり子

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