剣道の技

若手剣道家が実践する 面打ちの磨き方 Part2

2021年10月25日

KENDOJIDAI 2021.1

足を使い攻め抜き打ち切る

権瓶豪人(東京)
ごんぺい・あきひと/昭和57年新潟県生まれ。国士舘高から創価大に進み、卒業後皇宮警察に奉職する。国体優勝2位、全国警察大会団体1部4位3部優勝個人出場6回など。現在、同警察教養課所属。剣道教士七段

鋭く、力強い踏み込みで体を崩さず面を打ち切る

 面を打つにあたってポイントに置いていることは、私の剣道スタイルである足を有効的に使い主導権を取って打突することです。「攻め抜き打ち切る」という表現を使いますが、幼少期から身長に恵まれず大きい選手に対してどのように攻めれば相手が崩れ、面の打突につながるのかをずっとテーマを持って稽古に取り組んできました。

 現在特に意識して取り組んでいることは鋭い踏み切り、力強い踏み込みを意識して体が崩れないようにして打ち切って決めることです。

1、構え・足さばきについて

 構えは自分の心をよく現す部分です。その構えで特に重要視する点は左手です。左手は自分の竹刀に乗るようなつもりで柄を包み込みます。足は地面を踏みしめるようなイメージを持って構えます。剣先の付け所は人それぞれありますが、私の場合は相手の左目につけることで剣先の攻防でも力を込めることができています。構えを活かすも殺すも足さばきが重要となることから起こりの少ない攻めを意識しています。

2、攻め方について

 私の攻めのポイントは「先々の先を取る」ということです。相手よりも先に打突できる気と体勢を作るように意識をしています。それは自分が打突できる距離感や相手が不意に技を出してきても対応できる有利な状況を作りたいからです。攻めを利かすためには、相手の手元に向けて圧力をかけて表裏の鎬を使い相手に攻め入ります。

 特に面技で重要なのは先を取る際の竹刀の位置です。相手の竹刀よりも低い位置から狙うことは不利な状況になるので、相手の竹刀よりも上から先を取り攻め入ることを意識しています。



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