インタビュー 全日本剣道選手権大会

村上哲彦選手の一本を打つ技術

2023年1月30日

2023.2 KENDOJIDAI

村上哲彦

むらかみ・てつひこ/平成4年愛媛県松山市生まれ、 30歳。松山剣道会で竹刀を握る。新田高から松山大に進み、卒業後愛媛県警察に奉職。全日本選手権ベスト8、国体優勝、全日本都道府県対抗大会出場、全国警察大会団体1部4位個人出場など。剣道五段

 平成4年松山市生まれの村上選手。4人兄妹の次男として生を受けた。4歳のころから父・智二さん、兄・泰彦選手(愛媛県警)のあとを追いかけるように剣道を始めた。

「父からは常に『努力をしなさい』と言われてきました。努力をすることを惜しまないこと、稽古に対する姿勢については昔から厳しかったです。朝自宅で素振りをするのが日課でしたが、私はなかなかしっかりできず、起き出す兄を尻目に寝たふりをしてしまったこともあります」

 週3回の稽古日以外は、朝素振り、夕方素振りが日課。稽古日も、朝素振り、稽古前に素振り。毎日が自主稽古だった。

「兄の継続力が凄くて、私は兄につられるように稽古していました」

 当初は自宅庭で長男、次男、三男が並んで素振り。体が大きくなると、近所の公園に移動して行なった。中学卒業まで毎日継続して行なったため、すり足によって6本の深い溝ができ、近所で「村上ロード」と名付けられていたそうだ。

「兄は前進後退面。私は竹刀をもたずに相手を想定して面打ちの連続、といった具合です」

 現在も行なう一人稽古のルーツだ。

 現在の稽古で心がけている点を挙げてもらった。

「まず、一足で打つ意識を大切にしています。そのため、打ち込みや素振りを行なう時には二足にならないこと(二足の勢いを利用して打たないこと)、相手を攻めることを意識しています」



残りの記事は 剣道時代インターナショナル 有料会員の方のみご覧いただけます

ログイン

or

登録

登録


Subscribe by:

You Might Also Like

No Comments

Leave a Reply