KENDOJIDAI 2026.1
撮影=西口邦彦
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トレーニングの必要性はだれもが認識しているが、時間がない、場所がないなど障壁が高く、実行にはいたらないのが現実ではないか。稽古場所に30分はやく行けば、効果的なトレ ーニングができる。時間を有効に使おう。
高橋健太郎 関東学院大学教授

40歳から急激に減少
鍛えるべきは足腰の筋肉
剣道は「手で打つな足で打て、足で打つな腰で打て」という教えがあるように足腰が重要です。稽古回数に限りがある市民剣士の方々は快適に稽古を行なうためにもトレーニングが必要です。
トレーニングというとジム等に通い筋力トレーニングや有酸素運動を時間をかけて行なうことをイメージしがちです。もちろん、そのような時間を確保することができるのであれば、充実した稽古環境をつくることができますが、日常生活における工夫で足腰の筋肉を鍛えることはできます。また、足腰の筋肉を鍛えておかないと予期せぬケガにつながり、長期間、稽古から離れざるを得ないことにもなります。
残念ながら足腰の筋肉は40歳代から50歳代で急激に落ちることがわかっています。70歳代になると20歳代の約4割に落ち込むというのが一般的な数値です。筋力の低下は中高年になると動作が画一化され、突然の動きに対応できなくなる要因にもなります。さらに股関節まわりの筋力が落ちると、老化が一気に進むとも言われています。
股関節まわりの筋肉が減少すると、歩行の不安定さやバランス能力の低下を招き、転倒リスクが大幅に高まります。高齢者は、加齢に伴う自然な筋力低下が原因となることが多く、転倒を予防するためにも股関節まわりの筋肉を鍛えることが重要であり、それが剣道の稽古にも有益であることは言うまでもありません。
足腰を鍛えるトレーニングの代表格はウォーキングです。ウォーキングには、ダイエット、心肺機能の改善、生活習慣病の予防といった身体的な効果のほか、ストレス解消や睡眠の質向上といった精神的な効果も期待できます。ウォーキングは「1日8000歩、そのうち20分早歩き」という方法が推奨されています。8000歩は成人男性で約6キロ程度です。早歩きは20分間連続して行なわなくてもよく、たとえばインターバル走のように、一定区間早めに歩いたら、次の区間は普通に歩くなど、無理のないペースで行なっても問題ありません。
重要なのは常に〝足腰を鍛える〟という意識です。日常生活で上半身は色々な作業をする折に使っていますが、下半身はそうはいきません。車通勤と電車通勤を兼用している方はよく理解できると思うのですが、車のときと電車のときでは1日の歩数がまったく違います。このように足腰は意識的に鍛える習慣がないと衰えてしまうことを知っておくことが大切です。
時間を無駄に使わない
30分早く道場に行こう
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