2026.1 KENDOJIDAI
撮影=笹井タカマサ
取材=栁田直子
加納誠也
かのう・せいや/平成9年和歌山県和歌山市生まれ、28歳。桐蔭学園高から筑波大に進み、卒業後警視庁に奉職する。全国警察大会団体優勝・個人2位、全日本都道府県対抗大会出場など。剣道五段
今まで取り組んだ稽古が
実を結んだ全国警察選手権
「自分の剣道人生を賭けるつもりで」。
加納選手にとって、その言葉は本当に本当だった。
2025年9月に行なわれた全国警察選手権(個人戦)で初の決勝進出を果たした。この結果を残すことができたのは、「必ず結果を残す」という覚悟があったからだった。
「今回で2回目の出場になります。初出場は2年前でしたが、2回戦で初太刀を打たれてしまいました。ふがいない、申し訳ない思いから団体戦で挽回しようとしましたがなかなか結果にあらわれず……。だからこそ、そのような覚悟で試合に臨みました」
大会規定により、前回のベスト8以上の入賞者、全日本選手権の上位進出者には大会出場権が与えられ、それ以外は各チーム2名の出場権が与えられる。20名以上の候補選手(特練員)を抱える警視庁で2名の枠に入り込むのは至難の業だ。その出場権を得たのは、大きなチャンス。
「今回、規定の2名に加えて、全日本選手権優勝の竹ノ内佑也先生含めた4名(宮本敬太、星子啓太、大平翔士)が出場権を得ていました。やるしかないですよね」
試合当日。緒戦の立ち上がりはあまりよくなかったというが、会場に慣れたせいか、2回戦から「自分のペースで試合ができている」手ごたえを感じた。3回戦で棗田龍介選手に返し面を、4回戦では宮崎邦春選手に出ばな小手を、準々決勝・星野秀明選手に諸手突きを決め、準決勝へ。福岡期待の新星・水田千尋選手に会心の面を決めた。
「今回の試合は、今まで取り組んできたことが自分のものになってきた、手ごたえを感じることができました。決勝では星子選手に負けたので、足りない部分も改めて確認できました。次回は出場権を得ていますが、マークが強くなると思います。今回は自分の取り組みがたまたま通用しただけです。自分の攻めが、どのような展開になっても相手に通じるように、今後も稽古していきたいと思います」
今回の試合は、全体的に相手の反応を見ながら、打突の好機に自然と技を出すことができた。「どんな時も根気強く、相手に攻めを伝える・攻め負けない」。その気持ちが、攻め崩す力につながると考えている。
ほろ苦いデビュー戦が
レベルアップのきっかけに
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