KENDOJIDAI 2026.2
撮影= 笹井タカマサ
取材= 栁田直子
7年ぶり3回目の決勝の舞台を踏んだ時、「絶対に獲る」と、自分自身にあえて負荷をかけたという高橋選手。選手としての本能が、そう言っていた。試合中盤、相手が技を出そうとしたところで引き面。一瞬の隙も逃さない、百戦錬磨のなせる業だった。
高橋萌子

執念で手繰り寄せた勝機
「『絶対優勝するんだ!』と、内に秘めた思いがありました。一週間くらい前から、優勝した時の試合の動画を見返したり、『会場の入り方』などのイメージを自分の中でくり返ししていました。普段の試合前はあまりそういうことをしないのですが……」
少し顔を上げ、天井に目をやりながら、あの日のことを淡々と振り返った高橋選手。もともとさっぱりとした性格で、過去の優勝した試合を見返すなどはしないタイプ。だが、今回はいつもと違った。
「なぜでしょうね。当日、試合に入って、(勝ち上がるにつれて、今回は)『チャンスかもしれない。今回は逃しちゃいけない』という予感がありました。なんとなく『今日の自分ならいける』という肌感覚がありました」
剣道は勝ち続けるのが難しい競技だと言われている。全日本女子選手権のような最高峰の大会ではなおさらだ。優勝するには、その人がもっている技術以外にもその日の体調、勝ち上がり方、気持ちの持っていき方、さまざまな要素が絡み合う。今回は、それが合致した。
残りの記事は 剣道時代インターナショナル 有料会員の方のみご覧いただけます





No Comments