2021.7 KENDOJIDAI
試験に合格するには傾向と対策が必要不可欠。剣道の昇段審査にもそれが求められるが、亀井徹範士が市民剣士を対象にした講座を開講する。
亀井 徹
かめい・とおる/昭和29 年熊本県生まれ。九州学院高校から明治大学に進み、卒業後、熊本県警察に奉職する。熊本県警察首席師範を最後に退職。主な実績として全日本選手権大会2位、世界剣道選手権大会出場、全日本都道府県対抗大会出場、全日本東西対抗出場、全国警察大会一部優勝、国体優勝、全日本選抜八段優勝大会2位3位、剣豪「丸目蔵人」顕彰全日本選抜剣道七段選手権大会優勝2回、岩手県知事杯剣道七段大会優勝3回などがある。全日本剣道連盟強化担当常任理事。剣道範士八段。
審査は相手を打てても合格しないことがある
熊本県警察時代も一般愛好家の方々と稽古をする機会はありましたが、退職後、その機会が増えました。試合に挑戦している方もいれば、「稽古後の一杯」を楽しみに稽古を続けている方もいますが、昇段審査を大きな目標としている方が大多数を占めていると思います。
全日本剣道連盟は「称号・段級位審査規則」第15条「付与基準」を別表のように定めています。
付与基準
1 初段は、剣道の基本を修習し、技倆良なる者
2 二段は、剣道の基本を修得し、技倆良好なる者
3 三段は、剣道の基本を修錬し、技倆優なる
4 四段は、剣道の基本と応用を修熟し、技倆優良なる者
5 五段は、剣道の基本と応用に錬熟し、技倆秀なる者
6 六段は、剣道の精義に錬達し、技倆優秀なる者
7 七段は、剣道の精義に熟達し、技倆秀逸なる者
8 八段は、剣道の奥義に通暁、成熟し、技倆円熟なる者
初段から三段までは「基本」、四段、五段は「基本と応用」、六段、七段は「精義」、そして八段は「奥義」という言葉で付与基準を示していますが、めざす段位がなにを求めているのか、この付与基準を読み込み、めざすべき方向性を考えることが大切です。
「立合で何本も打ったのに合格できませんでした」
「打たれていないのに相手が合格してしまいました」
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