稽古方法

伸びる稽古(竹内 司)

2024年12月2日

2024.11 KENDOJIDAI

写真=西口邦彦
構成=土屋智弘

師弟同行で剣道の本質を求める。少年剣道の優れた指導者であり、市井の剣道家として八段戦で数々の実績を持つ竹内教士に、稽古で力点を置いていること、心掛けていることなどをお聞きした。

竹内 司教士八段

たけうち・つかさ/昭和41年岡山県出身。小学校より養徳館道場で剣道を始める。勝間田高から日本体育大に進み、教員を経て地元岡山県勝央町の役場に勤める。都道府県対抗、国体出場。全日本選抜八段優勝大会では本年準優勝、3位を2回。30歳より開始したゴルフでも国体に出る腕前である

生涯剣道のために求めるのは本質

 普段の私は少年剣道指導が中心で、平成5年より出身道場の岡山県勝央町の養徳館道場で指導をしております。

 当道場では伝統的に基本を徹底して重んじており、私自身も言葉で指導するだけでなく、「やってみせ、言って聞かせる」ということを心掛けております。そこで大事にしていることは、指導者としてまた一剣道人として、本質をしっかりと追求するということです。

 試合での勝利は求めますが、そこに至る本質を外さずに小中高・大学・社会人と生涯に通じる剣道を涵養することに力点を置いています。そのため子ども達にも剣道の本質をしっかりと理解させながら、指導することを心掛けております。

 その際、自らがその本質をしっかりと求め、勉強していなければ、教えることはできません。私は平成24年に八段位を頂いておりますが、そこからも勉強を重ね、常に考えながら稽古に邁進しております。私のこれまでの剣道人生の中でご指導いただいた先生方の言葉などを反芻することで、気づくことも多く、自らの稽古や指導に活かしております。

 指導する子ども達には、試合で勝ち、いい思いをして欲しいという願いがあります。しかし勝利史上主義だけでは、本質を外れてしまうこともあると思います。本質を求め、その上で結果が出ることが、本当の自信につながりますし、例えすぐに結果が出ずとも、高校、大学と求めていくことができる剣道になると感じています。私達の養徳館道場には指導者がたくさんいらっしゃり、剣道を続けてくれているOBが多いのにも、そんな伝統があるからだと感じて、有り難く思っています。

基本に則った正しい面打ちが重要



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