稽古方法

鍋山教士が教える、大人開始組剣道上達講座(後編)

2026年2月9日

KENDOJIDAI 2026.3

構成=寺岡智之
撮影=西口邦彦

剣道は幼少期から始めなければならないものと思われているが、そんなことはない。大人開始組は剣道の未来を見据えた時に、なくてはならない存在だ。好きではじめた剣道を長く続けていくために楽しく上達していくコツを、筑波大学で長年にわたって指導に励む鍋山隆弘教士八段が解説する。

鍋山 隆弘 教士八段

なべやま・たかひろ/昭和44年生まれ、福岡県出身。今宿少年剣道部で竹刀を握り、PL学園高校から筑波大学に進学。その後、同大大学院を経て、筑波大学で研究者の道に進む。選手として全日本選手権大会出場10回、世界選手権大会出場2回、国体優勝、全日本都道府県対抗大会優勝、全国教職員大会優勝、全日本選抜剣道八段優勝大会2位など活躍。現在は筑波大学体育系准教授、剣道部男子監督を務める。剣道教士八段

下半身の動かし方

 大人初心者にとって一番大事なのは、体勢をぶらすことなく身体を前に運ぶという動作です。これができなければその後の気剣体一致にもつながっていきません。

 私の指導では、まず下半身に重点を置いて、重心移動を意識した踏み込みを身につけさせます。具体的には両足で立った状態から右足を上げて左足に重心を置き、そのまま股関節を開くようにして前方へと重心を移動しながら身体を運んでいきます。

 よく指導の場面で「足を前に出せ」とか「足を大きく上げろ」というものを耳にすることがありますが、足を前に出そうと思っても重心が移動していなければ身体は前に進みません。足を大きく上げてしまっては身体が後傾してしまい、こちらも重心移動がスムーズにいかないわけです。

 大事なのは足を出すことでも大きく上げることでもなく、身体を前に運ぶことです。その感覚が、下半身に重点を置いたこの稽古によって理解できるかと思います。これは一人稽古でも充分に訓練できますから、初心者のスタートラインとして最適であると考えています。

手足の一致



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