昇段審査との向き合い方 連載

昇段審査との向き合い方(亀井 徹)第三回

2021年9月27日

2021.9 KENDOJIDAI

試験に合格するには傾向と対策が必要不可欠。剣道の昇段審査にもそれが求められるが、亀井徹範士が市民剣士を対象にした講座を開講する。

亀井 徹

かめい・とおる/昭和29 年熊本県生まれ。九州学院高校から明治大学に進み、卒業後、熊本県警察に奉職する。熊本県警察首席師範を最後に退職。主な実績として全日本選手権大会2位、世界剣道選手権大会出場、全日本都道府県対抗大会出場、全日本東西対抗出場、全国警察大会一部優勝、国体優勝、全日本選抜八段優勝大会2位3位、剣豪「丸目蔵人」顕彰全日本選抜剣道七段選手権大会優勝2回、岩手県知事杯剣道七段大会優勝3回などがある。全日本剣道連盟強化担当常任理事。剣道範士八段。

手刀で軌道を確認。正確に竹刀を振るために

 市民剣士といわれる一般愛好家は稽古時間に限りがあります。限りがあるのでおおいにすすめているのが自宅などでの一人稽古です。

 わたしは八段審査を控えた歳当時、熊本市内から約キロも離れた警察署で勤務することになりました。

赴任してすぐ稽古場所を探したのですが、地元では週1回しかありませんでした。他にも稽古場所を探し、なんとか週3回程度の稽古量は確保したものの、充分な稽古量ではありません。そこで1回の稽古を充実させるために必死で取り組んだのが一人稽古でした。

 まずは手刀で打突の軌道を確認してください。空間打突の正面打ちは、身体の正中線に沿ってまっすぐ振りかぶり、重心を移動させながら一拍子で正面を打ちます。両腕を十分に伸ばし、右拳は肩、左拳は鳩尾の高さがめやすですが、我流になっていることがよくあります。

 左右面は正面打ちの要領で振りかぶり、頭上で斜め度より刃筋を斜めに返しながら両腕を伸ばして打ちます。切り返しもこの要領で行ないますが、剣道具を着けるとなかなか基本通りにいきません。手刀、空間打突、切り返しが同じイメージで行なえるようにしましょう。

剣道らしい動きの要となる手足の動きを一致させる



残りの記事は 剣道時代インターナショナル 有料会員の方のみご覧いただけます

ログイン

or

登録

登録


Subscribe by:

You Might Also Like

No Comments

Leave a Reply