2026.9 KENDOJIDAI
インタビュー=寺岡智之
写真=笹井タカマサ
竹ノ内佑也は、近年の日本剣道界を象徴する選手の一人だ。国際大会においては、2015年の第16回世界選手権大会より日本代表に名を連ね、今に至るまで中心選手として活躍をみせている。来年開催の第20回大会に向け、日本代表男子主将としてチームを統べる立場にもなった。そんな中、降って湧いたようなアジア・オセアニア大会の立ち上げは、竹ノ内選手にどんな心の揺らぎを生んだのか。つねに強気で自分を崩すことのない男が、初のアジア・オセアニア大会制覇に向けて歩んだ道のりを本人の言葉でたどるー。
Takenouchi Yuya

第20回大会に向けて新主将に抜擢
勝ち続けることを望まれる重圧
ーアジア・オセアニア大会の優勝、おめでとうございます。まず大会を終えての率直な感想から聞かせてください。
竹ノ内 初開催ということもあってどんな雰囲気の大会になるか分からない部分もあったのですが、日本で行なわれたこともあり、いつもの日本の大会と同じような感覚で戦うことができました。日本代表として男女4部門完全制覇を目指していましたから、今はその目標が達成できてひと安心という感じです。
ー竹ノ内選手にとっては、日本代表の主将に任命されてはじめての国際大会になりました。
竹ノ内 イタリア大会を最後に安藤翔先輩が主将を退かれて、次の強化合宿から私が主将として日本代表をまとめる立場になりました。私には荷が重いというか、主将は向いていないと思う部分もあったので、3年間やり切れるかどうか不安も感じていたというのが正直な気持ちです。
ー次の日本代表主将は、誰もが竹ノ内佑也だろうと思っていたはずです。
竹ノ内 そうなんですかね。私が不安に感じていたのはチームをまとめる大変さというよりも、自分自身のモチベーションに関する部分が大きかったです。日の丸を背負うということは、誰もが認める強さはもちろん、その重圧に耐えられる精神力も兼ね備えていなければなりません。しかも3年間にわたってです。いつケガをするかも分からなければ、急に勝てなくなる可能性だってある。そんなことを考えていると、どうしても不安が先立ってしまうんですよね。
ーつねに強気を崩さない竹ノ内選手から、そんな弱気の感情が聞けるとは思ってもいませんでした。
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