アジア・オセアニア

アジア・オセアニア大会インタビュー(松本智香)

2026年9月7日

2026.9 KENDOJIDAI
取材=栁田直子

第1回となったアジア・オセアニア大会、女子主将をつとめたのが松本智香選手だった。松本選手は世界大会日本代表2回の経験を生かしながら、チームをひとつにまとめ、自身も団体優勝に貢献した。

「日の丸を背負う重責を果たすには、『チームのために何ができるか』に徹すること」。それが、松本選手が導き出した答えだった。

松本智香

まつもと・ちか/平成8年福岡県福岡市生まれ。今宿少年剣道部で竹刀を握る。筑紫台高から鹿屋体育大に進み、卒業後神奈川県警察に奉職。世界大会団体優勝2回、全日本女子選手権3位、全国警察選手権優勝2位3位各1回。5月に行なわれた第1回アジア・オセアニア剣道選手権で女子主将をつとめ、団体優勝に貢献した。剣道六段

緊張をはねのけ、二本勝ち
無我夢中で勝利し優勝へ導く

「『長年ライバルである韓国に限らず、どの国のチームが相手であっても日本は絶対に負けない、勝つんだ』、そのような気持ちでしたので、1試合1試合、目の前の相手に集中し、一本を取ることのみに気持ちを持っていくようにしていました。

『(日本は)強い選手たちの集まりだから、自分たちの力が出し切れれば負けることはない』と、監督やコーチの先生方からも言われていたので……」

キャプテンとして迎えた初めての国際大会を振り返る松本選手。第1回アジア・オセアニア大会。日本代表は、男女ともに重責を背負いながら、団体・個人で見事優勝を勝ち取った。

「世界大会と比べると、雰囲気はまた少し違いました。何がどう違うかと聞かれると明確な答えが思い浮かばないのですが、ヨーロッパ勢がいなかったことも影響しているのかもしれません。日本開催だったので国内大会に近い雰囲気がありました。日本を応援してくれる観客の方が多くて、力になりました」

 大会は2日間にわたって行なわれ、1日目は個人戦で高橋萌子選手と外山みのり選手が出場、優勝・準優勝を独占した。1日目の個人戦で弾みがついた日本勢、2日目の団体戦も好調な滑り出しだった。1回戦(タイ)、準々決勝(マレーシア)、準決勝(シンガポール)をいずれも5―0で破り、ライバル・韓国との決勝戦へ臨んだ。

実は、先鋒戦が終わった後の試合の記憶がないそうだ。緊張感、そして目の前の試合への集中が、そうさせたのだろう。

「私は副将だったのですが、先鋒の水川(晴奈)が序盤で引き面を決めました。その後一本を取り返されたけど、水川に動揺している様子は見られなかったので、安心して応援できました」

 先鋒戦は水川選手が最後引き面を決めて勝利。見事先制した日本は次鋒・諸岡温子選手が豪快な跳び込み面を決めて一本勝ち、中堅・竹中美帆選手が引き分け、2―0で副将の松本選手に回ってきた。

 勝負がかかった大事な局面。勝ち・引き分けであれば日本の勝利が確定する。



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